出産準備教室


2005年12月号

10月両親学級の報告
 去る10月15日(土)両親学級が開催されました。ここ数回の両親学級の申し込みが定員を超え、今回もまた10組限定のところに18組もの申し込みがあったので、急遽13組のご夫婦に参加していただきました。参加できなかった方には申し訳なく思います。

 両親学級では、まず皆さんに自己紹介を兼ねて、心配な事、聞きたいことなどを話していただいています。参加している妊婦さんは、20週辺りからまもなく予定日の方までそれぞれでしたが、それぞれの時期に心配や不安は違いますから、周りの人の話を聞けるいい機会にもなります。参加された方からは『他の妊婦さんのご主人と接する機会があってよかった』『勉強になった』『立ち会う気はなかったが、少し立ち会ってもいかなと思うようになった』などの感想が聞かれました。

そして、先輩パパによる経験談ですが、今回は3人のお子さんを持つ平岡さんに来ていただきました。母親の話は、周りから多く聞くことができても、父親の話はなかなか聞くことがない上、夫婦一緒に聴くことができるのでこの企画は毎回好評です。笑いあり、和やかな雰囲気の中、どのご夫婦も真剣なまなざしで話を聞いている様子に心温まるものがあります。

最後に沐浴の仕方、おむつ交換の仕方など、人形を使って実習します。人形なので、抱く手に子供の重みがかかりにくいのが難点ですが、時には『赤ちゃんの顔がお湯に浸かって、溺れてる(人形でよかった・・・)』なんて事もありましたがどの方も大汗(?)をかいて真剣にやっていていました。実際に赤ちゃんを入れるときには、きっと上手にできると思います。

協力していただいたアンケートには、『産後の不安に思うこと』『マタニティーブルーが心配』『お風呂の入れ方が具体的に判った』又は『失敗談があると参考になる』との声も聞かれましたので、スタッフ間で改善していきたいと思います。

スタッフ一同元気な赤ちゃんの誕生を心よりお祈りしています。産まれて落ち着かれたら赤ちゃんのお顔をみせがてら、これから出産するご夫婦に経験談をしに教室によってください。



2005年11月号

妊娠中の冷えについて

 最近少し涼しくなってきましたが、それでも日中は暑いバンコクです。どこのお店に入っても、ギンギンに冷房が効いており、“ヒヤッ”として涼しく気持ちがよいのですが……妊婦さんにとっては大敵です。

 妊娠中は体重も増え代謝がこうしんする為、ついつい妊婦=暑がりのイメ−ジガあります。ところが暑いと妊婦さんはク−ラ−や冷たい食品の摂取が多くなる為、身体の深部は冷えることが多いのです。その上腹帯も長い下着も着ず、とても薄着です。

 妊娠中に身体が冷えていると、お母さん自身だけでなくお腹の赤ちゃんにも悪影響があります。お母さんの感じる不調としては、お腹が張りやすい、腰が痛い、足がむくむ、足がつりやすい等があります。時には、切迫流産、切迫早産、逆子につながる場合もあります。

 また、身体が冷えていると痛みに対しとても鋭敏になり、陣痛が余りにつらかったり、有効な陣痛が続かずに時間の掛かるお産になってしまう事もあります。

 赤ちゃんに対しての影響としては、湿疹の出やすい体質になったり神経質で泣く事が多くなる傾向があります。

 自分が冷えているかどうか分らない時でも、お腹の赤ちゃんが重要なサインを送っています。それは胎動です。お母さんのお腹が温かく居心地の良い時の赤ちゃんの胎動はゆっくりですが冷えている時は激しく痛いほどに蹴ったり、頻会にしゃっくりをする事もあります。

 それでは、ク−ラ−の上手な使い方は?
冷やしすぎない(28度〜30度位に設定する)
換気をまめに行なう
冷気を直接身体にあてない
扇風機を併用する時は、風向きを壁に向け、首ふりにする。
ク−ラ−を効果的にするためには、窓に遮光シ−トをはったり、ブラインドで日よけをしたり、窓の外によしずを立てる。等

家庭で出来る冷え性対策

〈足湯〉
 バケツや洗面器に少し熱めのお湯を入れ、自然塩を一つまみ入れて足をつける(くるぶしの上3〜4cmくらい)。

 〈下半身浴〉
 入浴の際、バスタブにつかる時下半身(みぞおちから下ぐらい)をとくに暖めてください そして、冷たい飲み物・食べ物はほどほどに…。




2005年10月号

妊娠中にカルシウムを多くとっても意味がない?
妊婦はカルシウムを多くとる必要がある・・・
という栄養指導が変わってきました。

2005年度の栄養摂取基準の策定委員会にて年齢別一日摂取量の目安が改訂になりました。

 以前は『妊娠中と授乳中は年齢別の目安量に加え余分に摂る必要がある』とされていましたが、東大大学院の福岡助教授によると『妊婦がカルシウムを含む食品を多く摂っても尿で排泄される量が増え、妊婦の骨減少は妨げない。』又は『妊娠中毒症の人を除いて、妊娠、授乳期にカルシウムを多くとってもあまり意味がない。妊娠中にサプリメントなどで大量に取るとまれに泌尿器系の結石を起こすこともある』と言われています。

実際には、カルシウムをたくさん取る必要があるのは、妊娠の前と授乳期間終了後であると言われていますが、カルシウムに関しては、性別・年齢を超えて慢性的に不足している現状では、妊娠可能年齢である若い世代からカルシウムを多く含む食品を積極的に取る工夫が必要です。

そして、授乳終了後からは減ってしまった骨量を回復させる為にたくさん摂取してほしいと思います。タイに住んでいると、日本のように食物からカルシウムを取ることが難しい傾向にあります。いくらパックブンにカルシウムが多く含まれていても、毎日では飽きが来てしまうでしょう。受診中にDrよりカルシウム剤が処方されていたらば、『できれば薬は飲みたくない・・』ばかりではなく、元気な赤ちゃんを産み育てる母親自身も健康体でい続ける必要があることにも思いをはせてみてください。

出産準備教室を卒業された皆さんが、元気な赤ちゃんをご出産されることをスタッフ一同お祈りいたします。そして落ち着いたら・・・赤ちゃんを連れて散歩がてらに可愛い赤ちゃんの顔を見せにきてください




2005年8&9月号

両親学級の報告
毎回キャンセル待ちが出る両親学級ですが、今回も貴重な土曜日に妊婦さんとご主人でお越し頂きました。暑いさなか有難う御座いました。

最初は何となくぎこちない雰囲気でしたが(特にご主人のよそよそしい感じがしたのですが…)、最後の沐浴実習では皆さん笑いもでる、わきあいあいとした一時となりました。

 いつもの事、アンケ−トを書いて頂いておりますがその中で気づいた事を紹介致します。

「講義の中で気が付いた点があれば…」という項目では、『出産についてリアリティ−が持てるようになった。』『妊婦の心身のケアの必要性』『知らないことが多々あった』等の意見が聞かれました。

 また、『社会保険の手続きについて』という質問がありましたが、これはご主人の会社の健保組合により変わってきますので、各会社にお問い合わせ下さい。必要な書類としては妊娠中に病院にかかった際の明細書や出産時病院に入院した時の明細書、出生証明書、出産登録証明書、等が必要になると思います。(これも各会社にお尋ね下さい)また、ご主人の会社がタイの保険に加入している場合には『出産祝い金』なるものが支給されることもあるそうなので、各会社にお尋ね下さい。

 「立ち合い出産に対して…」の項目では、殆ど関心のなかった方が受講後『是非立ち合ってみたい』と意識の変化がみられていました。スタッフとしては大変嬉しい事です。

出産に立ち合ってもらう事ほど心強い事はないのですから…。そして、妻の頑張る姿を見ると、きっと感激の気持ちで一杯になることとおもいます。その貴重な体験を是非両親学級で皆さんに話して下さい。お待ちしております。

 「産後、不安に思うこと」という項目では母親からは、『仕事が忙しく帰りも遅いが、出来るだけ早く帰ってきて欲しい』『話し合って協力してゆきたい』『これは僕の仕事。という物を見つけて欲しい』等の意見が聞かれました。

 一方、父親からは『母親の産後の体調と精神的な面』『仕事との両立』等がありました。半面『これを機に勉強します』『あせらず少しずつ、慣れていきたい』等の積極的な意見も聞かれました。出産・育児は母親・父親共に協力し、話し合い、助け合っていくものです。そして親として、子供に育ててもらう物なのです。両親学級がそのまず一歩になれたのなら、スタッフ一同大変光栄です。


 両親学級の目玉!!立ち合い分娩の体験談ですが、今回は児玉さんのご主人にお話して頂きました。やはり女性が話すより、同じ父親の立場から話して頂くとでは説得力が違います。この体験談を聞いて、『立ち合い分娩を決めた』という方もいらっしゃいます。さらに特別出演で沐浴演習までして頂きました。児玉さん、お忙しい中本当に有難う御座いました。

 両親学級に参加できなかった方、大変申し訳ありませんでした。皆様の健やかな赤ちゃんの誕生を心よりお祈り申し上げます。次回の両親学級は10月の開催になります。


 妊娠中の体重管理


 体重管理というと、妊娠中だけではなくても気にかかる所ですが、厚生労働省の報告によると「やせている妊婦さんで体重が7kg未満の増加なら、生まれてくる子供は低体重になる確立が2倍になる」といわれています。妊娠すると胎児や羊水などで約5kg体重が増えるがこの他にお産に必要なエネルギ−をたくわえておく必要があります。妊娠中に過剰なダイエットをする事は、子供への充分な栄養がいきわたらないことから低体重児となりさらに、その子が成長するとホルモン分泌バランスが崩れる事から肥満になりやすくなると考えられています。

 適正体重は…?「BMI」をご存知ですか? 体重(kg)を身長(cm)の2乗で割った数ですが、標準は「22」です。25以上は肥満です。妊娠前にこの数値が24を超える場合は妊娠中の体重増加を5〜7kgにし、18未満の痩せ型の人は10〜12kg増加する様に心がける必要があります。太り過ぎたな…と感じた時には食事量を減らすのではなく運動でカバ−する様にする事が大切です。

 バンコクにいると運動不足になりやすく、産婦人科のDrも体重に関してはなにも言わないため、関心の低い事かもしれませんが自分自身の適正体重を良く考え健康な赤ちゃんを産みたいものです。




2005年7月号

6月特別教室の報告
<母と子の日焼け対策>
去る6月8日(水)に出産準備教室同窓会が開催されました。何でもその数日前に開かれた某ミーティングに多くのお子様連れの皆さんがあつまり、「また座れないのでは?!」という憶測から、今回の同窓会は大変アットホームなものとなりました。と言うわけで、この場を借りて少し子供の日焼けについてお話したいと思います。

子供の日焼けについて予防対策は万全ですか?ここタイに住んでいると一年中日光サンサンと照らしつけ、予防もヘチマもない!?と言った所でしょうか。

しかし、日本でも「母子健康手帳」から1998年に「日光浴」の必要性に関する記述が消えました。それまで日光浴で紫外線を浴び骨の発育を促す事でクル病を呼ぼうできると考えられてきました。しかし、近年ではバランスの取れた栄養をとり、適度な運動する方がよほどクル病の予防になるといわれています。そして逆に、紫外線を浴びる方がよほど問題は深刻と考えられてきています。特に乳幼児の皮膚は未発達で薄く、(コラーゲン層のある表皮)傷つきやすいので、大人よりも日焼けから受けるダメージは大きいのです。又、乳幼児は紫外線の影響を受けていないため、メラニン色素が少なく強い日差しを浴びるとすぐに火ぶくれや、熱を引き起こしてしまいます。そして、新陳代謝が活発な為、傷つけられたDNA細胞を含む細胞分裂も盛んに行われる事から、中高年になってから皮膚がんを発生する確率が高くなります。

但し、紫外線はすべて悪い!!と言うわけではなく、紫外線には優れた殺菌能力も持っています。適度に日焼けした皮膚は鍛えられ感染に対する抵抗力もアップするといわれております。では、紫外線はどのようなものでしょうか?

皆さん後存知の通り、紫外線にはA波(UV−A)とB波(UV−B)があります。UV−Aは肌深部の真皮層作用し、シワやたるみの原因となります。また、メラニンを変化させ黒化させます。

UV−Bは肌表面の表皮層で吸収、作用し、炎症や水泡を起こします。赤みが引いた後で色素沈着がおき、水分不足の為肌荒れが起こります。

それでは対策はどのようにすれば良いのでしょうか?

まず思いつくのは、「日焼け止めクリーム」これには、SPFとPAという表示があるのをご存知だと思います。これらは紫外線防止効果の大きさを示している物です。SPFはUV−Bの防止効果があり、表皮対策になります。SPF10と書かれてある日焼け止めは、何も塗らない時の10倍の紫外線をうけて初めて赤くなるという事を意味します。

SPF数値1に対して20分UV−Bを防止する力があります。つまりSPF10なら10X20分=200分(約3時間)、UV−Bを防止する力があると言う事を意味します。

PAはUV−Aの防止効果で深層部、シワやたるみなどの対策になります。PAは「+」で表され、数が多いほど防止効果は高くなります。

但し、日焼け止めは汗をかいたり、水に入ると流れてしまいますので、塗りなおしが必要です。(日焼け止めクリームを塗ってプール等に入ると水が汚れるので止めましょう。)

また、乳幼児は皮膚がデリケートなのでSPF値の高い物は禁忌です。日本で販売されている乳幼児向けの日焼け止めも、出来ればSPF15以下の物が望ましいです。しかし、7ヶ月以下の乳幼児には使用を控えた方が無難です。

バンコク都内のとある病院の皮膚科の先生も「乳幼児には日焼け止めは使用しない外出の際には長袖、長ズボン、つばの広い帽子を被せるのが肌には一番良い。紫外線も日本より数倍強い。」とおっしゃられています。

バンコクは一年中「夏」が外出をしないわけにはいきませんが、出かけるのであれば紫外線量のピーク時(10時から14時)をさけるか、出かける時間を短時間にする。そして、日本では粉の時期良く見られるUVカット機能を持った、帽子や衣類を身につける。またお母さんと一緒なら、日傘(色は黒がBEST)を使う。これらの事をするだけでも、かなり予防にはなります。

お子さんの年齢が大きくなってきたら、紫外線の多い時間帯をさけ少しずつ直接日光にあたる時間を伸ばしていく。徐々に皮膚を鍛錬していくと4〜5歳になれば日常生活でそう心配する必要もなくなってきます。

特に女の子をお持ちのお母さん、後々お子さんに怒られる事のないよう気をつけたい物です。

しばらくお休みさせていただいていた産後のアフタービクスですが、9月ごろより再開できれば・・・と考えております。講師の先生、スタッフの状況など、条件が整いましたらすくすくだよりでおしらせします。




2005年6月号

出産準備教室が無くなるかもしれない

『出産準備教室』は、1クール2回で、奇数月に開催しています。また偶数月には『両親学級』『お産も楽しく産後も楽しくお話会』『同窓会』などを開催しています。

しかし、ここに来てスタッフが激減し、このままでは出産準備教室を続けていくことが困難になってきました。昨年暮れから何度かスタッフを募集しましたが、希望者が集まらないのが現状です。現在スタッフは、9名いますが、そのうち2名が産休中で、この夏にはさらに4名が帰国してしまいます。ここまで続いた当教室の活動をなくしたくないという思いは強いのですが、今後は教室の開催数を減らしたり、参加人数を制限せざるをえない状況もでてくるかもしれません。6月まではこれまで通りの活動を進めますが、その後は開催の変更が考えられますので「すくすく便り」をご確認の上お申し込みください。出来ればこれを読んでいらっしゃる方でスタッフになってくださる方が出ることをせつに祈っています。

先月号にて上記記事を出しましたところ、数人の方より問い合わせがありました。しかし十分な活動をしていくためにはまだまだスタッフが必要です。引き続きスタッフ募集をしていますので、よろしくお願いします。




2005年5月号

3月出産準備教室の報告

今回、参加者は約20名でした。3月は本帰国や一時帰国、産休に入るスタッフが何人もいて、大わらわでした。講義内容の順番が変わったり、準備が悪かったりとか、参加者の皆さんにもいろいろご迷惑をおかけしたことと思います。それにもかかわらず、アンケートではねぎらいのお言葉が多数ありました。スタッフ一同感謝しています。

出産準備教室では、バンコクで妊娠出産する方たちのためにここならではのお産などの紹介もしています。そのひとつがアクティブバースやバースプランです。このクールでは、アクティブバースについては『いろいろなお産』とバースプランの中で軽く触れるだけにとどめましたが、バースプランに関しては時間を掛けて説明しました。ご理解いただけたでしょうか?まだ参加されてない方でアクティブバースって何?バースプランって何?と興味のある方、是非『出産準備教室』にご参加ください。

「今回特に役に立つと思った講義はどれですか?」という問いに、一番多く書かれていたのは「バースプラン」でした。「お産は寝てするものだと思っていたのに、自分で計画を立てられることを初めて知った」という感想もありました。「出生以後の手続き」が多いのも海外で出産する場合の特徴ではないでしょうか。次いで「栄養」「出産準備品」が多かったです。妊婦さんの関心の高さが伺われます。

反対に「今クールでもっと詳しい内容が知りたいと思った講義はどれですか?」という問いにはそれぞれ「予防接種」「タイでの帝王切開のあり方」「バースプラン」「妊娠中のマイナートラブル」「誕生前後の手続き」「入院生活」「準備品」「心配事の体験談」「それぞれの病院の特色」「入院時に必要なもの」などが書かれていました。毎回思うのですが、教室開催中に質疑応答に時間を割いても、ほとんど質問意見はでないのに、最後のアンケートではこんなにたくさんの質問が出てきます。こうした貴重なご意見は次回の出産準備教室でも生かされますが、聞きたいことがあるのであれば、直接ご本人にお答えしたいというのがスタッフとしての本音で、とても申し訳なく思います。どうか教室に参加するときは、積極的にスタッフに話しかけてください。ご質問ご意見お待ちしています。長くスタッフをしていると、見えてこない部分も多くなります。

「その他、講義内容、お茶菓子、会場についてお気づきのことがあればお書きください」という欄に書かれていたことをお話します。「バムルンで出産経験のある人の話が聞きたかった」―どうかバムルンで出産経験者の方どなたかスタッフになってください。出産準備教室スタッフには残念ながらバムルン出産経験者がいないのです。でもご質問くだされば(どんなことが聞きたかったとか)後でもお答えできたかと思います。「すべての席に背もたれがあったら楽だった」―本当にそう思います。しかし人数の関係上、全員が壁によりかかれるだけのスペースが取れないのです。「椅子のほうが座りやすかった」―これも人それぞれのようです。参加時にはなるべく楽な姿勢で聞いてもらえるように配慮しますので、その都度スタッフにお申し出ください。「参加者同士の会話の場もあればよかった」ー中々時間の関係上、座談会の時間はもてないのが現状です。せっかくお知り合いになれたのですから、教室後に情報交換してください。

毎回アンケートでスタッフと体験談をお話してくださる方を募集しています。今回お一人の方が体験談をお話してもいいと書いてくださいました。ありがとうございます。

最期に質問表に書かれていた「検診でカルシウムとビタミン剤を貰った。みな飲むので必要と言われたが飲んでいない人もいたので、本当に必要か判らない」というご質問にお答えします。お薬ですから、もちろん飲む必要のある方もいるわけです。以前にも書いてあったかと思うのですが、薬は安全だから飲むのではなく、必要だから飲むことを覚えておいてください。しかし、妊婦だと胎児に何らかの影響があるのではと心配になるのはもっともな話です。その場合は何故その薬を自分が飲む必要があるのか確認する必要があります(質問のように、「みな飲むから」と言われた場合は、自分に本当に必要か確認する必要があるのではないでしょうか?)。ご存知のようにカルシウムとビタミン剤はサプリメントなので、「特に飲む必要がないのでは?」と漠然と思われるのかもしれません。しかし妊娠中にとっておいたほうがいいビタミンもあることですし、カルシウムも妊娠中は普段より多く摂らなくてはいけないので、食事で十分にとれていない方などは必要かと思います。薬以外でも治療などで疑問がありましたら、積極的に医師に尋ねてみてください。患者の疑問に答えるのも医師の大事な仕事のひとつです。そういうことにきちんと対応してくれないなら、それは医師の方が問題です。

 最後になりましたが、かわいい赤ちゃんの誕生楽しみですね。同窓会など出産準備でも産後参加する企画があります。どうぞ赤ちゃんを連れて遊びに来てくださいね。



2005年4月号

妊娠中の貧血

 貧血かどうかを考える時によく使われる血中ヘモグロビン濃度(Hb)で言えば、女性は12.0〜15.0g/dlが基準値です。

妊娠中は血液量の増加が見られますが、血球よりも血漿の増加が大きい為、血液は希釈された状態となっています。その為妊娠中では11.0g/dl未満が貧血とされています。

 貧血と言われた場合、血中ヘモグロビン濃度の他に、ヘマトクリット値、赤血球数も低下していますが、この貧血の原因は大部分が『鉄欠乏性』で、ヘモグロビン合成の原料の一つである鉄分不足によるヘモグロビン合成障害です。日常的な鉄分摂取が不足がちなところへ先に述べた血液の増加と胎児への鉄分の供給の為に妊娠すると鉄欠乏が起こりがちになります。ヘモグロビンの合成障害は『ビタミンB12や葉酸の不足』、稀ですが『腎機能や骨髄機能が関係する』等でも起こります。貧血で赤血球が減ると組織に運ばれる酸素が不足しますが、もともと余裕があるので余程強度の貧血(6〜7g/dl)にならない限り、酸素欠乏による重大な問題が起こる事はなく、症状が起こるとしても、めまい・動悸・疲れ易いなどの程度にとどまります。

妊婦さんは胎児への影響をよく心配するところですが、胎盤は血液中の鉄をポンプで汲出すように、母親側から胎児側に送り込んでいるので、母親(妊婦)が余程ひどい貧血にならない限り、胎児は貧血にはなりません。 問題は、分娩の時にはある程度の出血は避けられない事です。妊娠末期の胎盤には毎分400mlの血液が母親側から流れこんでいます。赤ちゃんが生まれた後、胎盤が娩出されると強い子宮の収縮がこの血液の流れを止めるのです。経産婦さんだとこの収縮を後陣痛として感じることがあります。この収縮の力が弱かったり、タイミングが遅れたりすると胎盤が剥がれた後から出血します。500ml位までは正常範囲としています。しかし1000ml以上の出血も3.7%位の頻度で見られるため、妊娠中に貧血がある場合には注意が必要です。ちなみに1000ml出血するとヘモグロビン濃度は3g/dl位下がります。

 貧血検査は、それが一番影響を持つ分娩時をより安全に迎える為の準備なのです。『貧血気味です。』や『鉄剤の処方』を受けたときにはこれらのことを理解して下さい。前の方で『葉酸』の話を出しましたが、葉酸について御存知でしょうか?

『葉酸』はビタミンの一種で体内に取りこんだ糖質・たんぱく質・脂質・ミネラルを、体に吸収されやすい成分に変えていく時の化学反応を円滑に進めるのに必要なもので、体内では作ることができません。

 妊娠中に限らず、葉酸が不足すると貧血になったり、細胞の発育や機能を正常に保てなくなります。妊娠の極めて初期に葉酸欠乏が起こると中枢神経の奇形が少し増加すると言われています。異常と言うのは無脳症や脳瘤、二分脊椎などの神経管閉鎖障害のことをいいます。神経管の発生は受精直後から始まり、妊娠7週までに終わるので、この時期に充分な葉酸の摂取が必要になります。

 普通、妊娠に気が付くのは妊娠4〜5週頃ですから、この時期から葉酸を摂取しても少し遅いわけです。つまり、妊娠可能な方は普段から葉酸不足になる事がないようにする事が大切になります。

 では、何に葉酸は含まれているのでしょうか?

葉酸は、キャベツ、ホ−レン草、パセリなどの緑色野菜や酵母、肉、肝臓など多くの食品に含まれます。和食を中心とした食事をする日本人は献立に気をつければ一日0.4mgの葉酸摂取は可能なので、葉酸不足になる可能性は低くなります。いずれにせよ、妊娠中は(普段でも)特にバランスの取れた食事を心がけたい物です。


2005年3月号

両親学級の報告

 2月5日(土)、今年最初の両親学級を開きました。今回は会場の都合により、サミティベ−ト病院で行いましたが「アットホ−ム的で良かった」との声も聞かれました。毎回そうなのですが、キャンセル待ちが出るほどの盛況振りでした。参加できなかった方、大変申し訳ありませんでした。

 両親学級では立ち合い分娩を経験された先輩パパに来て頂き、体験談を話して頂いているのですが、今回は立ち合い分娩を経験された福田さんご夫妻に来て頂きました。

 この父親の体験談は大変好評で、実際に話しを聞いた参加者の方からは「分娩中の妻へのケアが大切だと思った。」 「想像より血を見ずに立ち会えることが判り、立ち会いたいと思った。」「へそのおを切る事意外は、立ち合い出産も少し良いかなと思った。」などの感想が聞かれました。

出産は母親一人の問題ではありません。これを機会に、出産に関して旦那さんと色々と話し合われると、きっと良いお産につながるのではないでしょうか。

お忙しい中、貴重な体験談を話してくださった福田さんご夫妻、どうも有難う御座いました。参加者の皆さんの中にも、体験談を話しても良い、という方がおられましたので、是非宜しくお願い致します。

 アンケ−ト項目の中で、「産後不安に思う事は?」と言う質問があります。父親に望むことでは「積極的に育児を手伝って欲しい」「母親だけに育児を押し付けないで欲しい」と言う声が上がっています。一方で父親も「祖父母の手が無く心配」「オムツ交換がきちんとできるか心配」等の意見が聞かれました。中には、「妻の体重が戻るか心配」(スタッフ一同冷や汗…。)「マタニティ−ブル−になったときの、メンタルケア」等の意見も有りました。バンコクのお父さんは、日本にいた時よりも忙しいのですが、せめて土・日ぐらいはできる範囲での育児を手伝ってください。

 母親が子育てを楽しいと感じるかどうかは、父親の理解や協力度合いによって異なる、という調査結果があります。子育てを楽しいと感じている母親は、「とても」「まあまあ」を会せて87.7%「夫がとても協力的」と回答した母親のうち33%が「とても楽しい」と答えたのに対し、「全く協力的でない」と答えた母親では、「とても楽しい」と感じる人は11.2%にとどまった。配偶者と良く話し合うという女性は、生活満足度が高いという結果も出た。配偶者とのより良い関係が、子育ての楽しさにもつながるのではないか。と聖徳大学講師の諸田裕子さんは言っている。

 子育ては最初から全てを完璧にできる人は誰もいません。育児を通して親も子も成長してゆくものです。根をつめず、のんびり、おおらかな気持ちでゆきましょう。

土曜日の一時を、両親学級に参加して頂き有難う御座いました。
お健やかな赤ちゃんの誕生を心よりお祈り申し上げます。次回の両親学級は6月の開催になります。



野菜をもっと摂りましょう!!
(最近話題のファイトケミカルについて)

  最近よく耳にする、ファイトケミカルについてお話します。現在5大栄養素として、たんぱく質、炭水化物、脂質、ビタミン、ミネラル、食物繊維がありますが、ファイトケミカルはそれ意外の微量栄養物質で「第7の栄養素」ともいわれています。ファイトケミカルとは植物中の化学成分のことを言いい、ギリシャ語で植物の意味です。強い紫外線や害虫の毒などから植物自身が身を守る為に体内をつくり出している物質の総称を言うそうです。

 主な働きとしては抗酸化作用です。抗酸化作用とは体の中が酸化するのを防ぐ働きや発ガン、動脈硬化、白内障の予防をする事ができるのです。よく知られている物としては……

≪大豆》大豆の中には大豆イソフラボンを含み、ガンの予防、コレステロ−ルの調整作用、更年期障害の緩和、骨粗しょう症の予防をする事が判っています。

≪トマト》トマトの中のリコペンは腫瘍ができる事を防ぐだけではなく、できてしまった腫瘍の進行を遅くする事が証明されています。

≪緑茶》緑茶にはポリフェノ−ルの一種のカテキンが多く含まれ、細胞の突然変異を防ぎガンの発病も防ぎます。

≪赤ワイン》よく話題になりますが、赤ワインに含まれるポリフェノ−ルが動脈硬化を抑制する事が明らかになっています。

≪ブロッコリ−》ブロッコリ−にはサルファラフェ−ンが含まれ乳がん発生の危険を減少させます。簡単に紹介しましたが、ファイトケミカルは抗酸化作用をはじめ他にも人体に作用する様々な働きがあります。種類も数千種類に及び、まだその成分が明らかにされていないものもあります。

大切な事は、多くの種類の野菜や果物を偏らないでとるということです。健康で楽しい生活を送るために、食生活を見なおしてはいかがでしょうか。




2005年2月号

赤ちゃん安眠のカギは・・・
「早く寝てくれないかな〜!」「眠たければ寝れば良いのに・・・」子育てを経験された方ならきっと一度は思ったはずだと思います。お母さんが「寝ろ寝ろ・・・」と思えば思うほど、その思いは子供に「絶対寝るもんか・・・!」というように変化して伝わります。不思議ですよね。

アメリカでは、ここ数年、新生児の眠りに関し新しいことが言われております。それは、赤ちゃんを出来るだけ子宮にいた時と同じような環境にする事により、赤ちゃんに生まれながらに備わっている自己沈静反射運動の機能が最大限に引き出され、ストレスが減少し、赤ちゃんは安心して眠ることが出来ると、アメリカの小児科医のカープ医師は提唱しています。

人間の赤ちゃんは他の動物に比べて非常に未熟な状態で生まれます。新生児は、あらゆる意味で子宮外の世界で生きる準備が、まだ出来ていません。そこで、カープ医師は赤ちゃんが生まれでてから最初の3ヶ月を“Fourth Trimester”(妊娠第4期)と呼びこの期間はできるだけ赤ちゃんをママのお腹にいた状態に近い状態においてあげようということを提唱しています。


カープ医師は、「アメリカにおいて、25%の赤ちゃんが一日2時間以上泣きます。そのうちの15%は一日3時間以上泣き、疳の虫と定義されます。難関アメリカで生まれる約400万人の赤ちゃんの内100万人もの赤ちゃん、そしてその親、兄弟姉妹がなだめ様のない赤ちゃんの泣き声で眠りを妨害されているのです。その為に、本当は赤ちゃんの誕生を楽しみにしていたママやパパが、赤ちゃんの絶え間ない泣き声で疲労こんばいしてフラストレーションとストレスがたまっていきます。専門家によると疳の虫の強い新生児は、その両親のストレスレベル、血圧を増加させ、免疫機構や抵抗力を減少させるといいます。その結果、多くの親は自分は親として失格なのではないか、もしくは赤ちゃんはどこかおかしいのではないかと思うようになってしまいますが、実際には本当にどこか具合が悪くて泣いているのはほんの2%に過ぎません。一方ブッシュマンやバリ島の村の赤ちゃんの90%は泣いても1分以内に泣き止むという事が報告されています。このような他文化との比較研究などを通して、赤ちゃんをできるだけママのお腹の中にいた状態に近づけるという、新しい理論を提唱するに至ったのです。」


この提唱とともに、カーブ医師は5つのS
(Swaddling,  Side or stomach position, Shushing, Swinging, Suching)を推奨しています。

Swaddling : 赤ちゃんの腕を下げて巻き布(赤ちゃん用毛布など)で、きつくしっかりと巻く。

Side or stomach position : swaddling した状態で、赤ちゃんが起きているとき、横向きもしくはうつ伏せにする。

Shushing : 「シー」という大きな音を聞かせる。例えば、テレビやラジオの雑音等(お腹の中で赤ちゃんが聞いていた音に近い音)

Swinging : リズミカルに赤ちゃんを小刻みに揺らす。赤ちゃんの頭と首をしっかり支えてあげてから、素早く小刻みに赤ちゃんを揺らしスイングに移し揺らし続ける。



「すやすや籠」

赤ちゃんが子宮の中にいた時と似た環境・・・と言えば、昔日本の農村地域で使われていたわらで作った底が丸い籠があります。

NHKの「おしん」でこの籠に赤ちゃんが寝ているのが何度か映りました。この籠に赤ちゃんを入れると、ぐずっていても短時間で不思議とおとなしくなってしまいます。籠に入った赤ちゃんはお母さんのお腹の中にいるように、手足を丸めておとなしく入っています。これはまさにカープ医師が提唱した赤ちゃんを、なだめる一番の方法にかなっています。


また最近大人気のスリングも赤ちゃんが、お母さんのお腹の中にいた時と同じ状態になるため、赤ちゃんの第二の子宮と呼ばれています。

何はともあれ、“泣くのが赤ちゃんの仕事”と言われていますが、思わず耳をふさぎたくなる泣き声と上手に付き合っていきたいものです。




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